最近では住宅事情によりひな人形はコンパクトになりつつあります。
一段の物も多くなってきましたが、
それではちょっとインパクトに欠けるのも事実。
特にお内裏様とおひな様の下に控える三人官女は存在感があって、
2段目とはいえ重要な役割もあるのです。
ひな人形を漫然と飾るのでは無く、
ひな祭りを彩る三人官女の意味や役割などなどを紹介します。
三人官女の意味や役割、役職は?
ひな人形はお内裏様とおひな様との結婚式を表しているのです。
その中で官女はおひな様と共に重要な役割をもつ女性であり、
男子禁制の場所である後宮で生活する際の雑用や世話なども行う女性のことです。
礼儀作法はもちろんのこと楽器の扱い、また歌などを教える教師でもあり、
官女は非常に多彩で才能のある女性たちのことをさします。
その官女の中でも三人官女はおひな様が幼い時からお世話をしている、
非常に大事な三人と言えるのです。
結婚する際にはおひな様と一緒についていき、
結婚式ではお祝いのお酒を注ぐ役割もあります。
おひな様と生活を共にする女官たちのトップに立ち、
結婚後もその役割は続きます。
三人官女は大事な結婚式を統べるためには欠かせない存在なのです。
そしてひな人形での三人官女にはそれぞれ役割と区別があります。
わかりやすいのは真中に収まる眉が無く歯が黒い官女です。
これは既婚者であることを意味し、位も高くなります。
残りの二人は未婚の女性ですが、三人官女に選ばれる訳ですから、
これもまた位が高い女官となります。
飾る際には位の高い眉無しお歯黒の人形が真中で、
左右に構える二人の官女は足の向きを見て飾ってください。
足を前に突き出している方を外側にして並べます。
三人官女の実際のモデルはいる?
紹介した通り三人官女のモデルとなっているのは、
お姫様を一生涯お世話することになる官女です。
お姫様は男性が入り込めない世界で育つために官女は非常に重要な女性で、
仕えるというよりは、お姫様が生活する中での積極的なサポート役となります。
一見お姫様より下に見られがちですが、
実際はそれ以上の存在として一目置かれていました。
お姫様がどのように成長するのか非常に大切な役割なのです。
具体的に誰がモデルになった訳ではありませんが、
その役割が重要だったためにお内裏様とおひな様の次に飾られるのです。
まとめ
三人官女はかなりのエリートで、
お姫様にとって一生涯の大切なパートナーです。
現在では考えられない存在ですが、
日本の歴史の1ページとして、ひな祭りを違った角度で見るのも面白くなります。
ひな祭りを祝うと共に、
三人官女の成り立ちを知ることができたならばうれしいです。