ふろふき大根とおでんって、
どちらも煮物だし、大根を使った料理だから、
イマイチ違いがよく分からないですよね。
おでんの大根に味噌をかければ、
ふろふき大根になってしまうんでしょうか?
今回は寒い時期の人気料理、
おでんとふろふき大根の違いを紹介します。
ふろふき大根とおでんの違いって?
そもそもふろふき大根とは、
出汁で煮た大根に練り味噌という、
味噌ベースのタレをかけて食べる料理。
そしておでんは、大根の他に茹で卵や練り物、
しらたき、こんにゃくなどを出汁で煮込んで料理です。
ふろふき大根は基本的に大根単品であり、
練り味噌をかけているのがおでんとの違い。
でも、おでんの大根も出汁で煮込んであるので、
大根だけを小分けにして、練り味噌をかけてしまえば、
ふろふき大根になってしまうんですね。
ただし、おでんの出汁は結構味が濃い場合もあるので、
その大根に練り味噌をかけたら、
少ししょっぱくなってしまうかも。
ということでわたし個人としては、
おでんの大根に練り味噌をかけて、
ふろふき大根にして食べるのはおすすめしません。
おでんの出汁がかなり薄味なのでしたら、
ふろふき大根にしても良いと思いますよ。
ふろふき大根と味噌おでんと味噌田楽は?
地域によって異なるおでん文化ですが、
八丁味噌を使う味噌おでんなんていうのもあるんですよ。
味噌おでんは出汁自体に味噌が使われており、
ある意味、味噌煮込み的な料理なんですよ。
つまり、もし味噌おでんの大根に、
ふろふき大根のように練り味噌をかけてしまうと、
これまた味が濃くしょっぱくなってしまいます。
そして最もふろふき大根と似ているのが、
味噌田楽ですね。
味噌田楽も同じように、味噌ベースのタレをかけて食べますね。
でも、味噌田楽はこんにゃくやナス、
豆腐などの食材を串刺しにして、
味噌タレを塗って焼き上げた料理なんです。
つまり味噌田楽の食材は大根に限らないし、
味噌のタレを塗ってから焼き上げる、
というのがふろふき大根との大きな違い。
また味噌ベースのタレも、
ふろふき大根と田楽では若干異なるんですよ。
ふろふき大根の練り味噌には、
味噌、卵黄、砂糖、酒、みりんが使われ、
仕上げにユズの皮が添えられます。
一方、味噌田楽は味噌に砂糖やみりんを加えて甘くし、
ユズや木の芽で香り付けをして作られたタレなんです。
ふろふき大根の練り味噌にはなんと、
卵黄も入っていたんですね。
もちろん作る人の好みやレシピによって、
タレの味は異なりますが、
こうしてみると、ふろふき大根と味噌田楽って、
かなり違いのある食べ物だったんです。
ちなみに、味噌田楽は江戸時代になると、
こんにゃくなどの食材を出汁で煮て温めてから、
田楽の味噌ダレを絡める、煮込み田楽が誕生するんですよ。
この煮込み田楽の出汁に、
醤油やみりんなどを入れるようになり、
おでんが誕生したとされています。
ということは味噌田楽って、
おでんのご先祖様みたいなものだったんですね。
まとめ
ふろふき大根は薄味の出汁で大根を煮て練り味噌をかけたもの。
おでんは大根や練り物などの具材を出汁で煮込んだもので、
出汁が味噌ベースだと、味噌おでんになります。
そして味噌田楽はこんにゃくやナスなどに、
甘めの味噌ダレをつけて焼いたもので、
後々煮込み田楽が誕生し、そしておでんが作られるようになるんですよ。
でもどの料理も、冬にとっても恋しくなりますね。
寒い日は大根を煮た料理で温まりましょう。