普段からなにげなく食べているジャガイモですが、
取り扱いを間違えると体に害があります。
とても身近な食材なのに実は無視できない程の毒性があるのです。
しかし、正しい調理法を知っていれば健康を害することはありません。
これからジャガイモに含まれる天然毒素、ソラニンについて紹介いたします。
ジャガイモのソラニンは加熱したりさらすと無害に?
ソラニンは170℃以上に加熱すると分解を始めるとの説があります。
ジャガイモを茹でた場合はソラニンの分解は期待できませんが、
オーブン等を使って170℃以上で揚げた場合はソラニンの減少が期待できるのです。
さらに210℃以上で揚げた場合はさらにソラニンの減少が期待できます。
しかし、それでも60%以上のソラニンが残ってしまいますので、
加熱することによってソラニンを減らすことは難しいです。
ジャガイモを水にさらしたほうがソラニンの減少を期待できます。
ソラニンは水溶性なので水に溶けだして、
一定量の毒素が排出されます。
ジャガイモの毒素であるソラニンを除去するには、
加熱したり水にさらしたりすることが有効と言えますが、
それだけでは安全とは言えません。
調理法を工夫するよりも、
ソラニンを多く含む部位を除去して食べることがいちばんです。
ジャガイモの芽、緑色に変色した皮、未熟なもの、
これらにはソラニンを多く含むのできちんと処理してくださいね。
ジャガイモのソラニンはどのくらい食べると危険?
ソラニンを過剰に摂取すると、
吐き気、下痢、嘔吐、腹痛、頭痛、めまいを起こします。
たかがジャガイモと思うなかれ、危険度は意外と高く、
症状があらわれたならばすぐに病院へ行ってください。
重篤になると、眠気、無気力、錯乱、衰弱が現われ、
場合によっては死亡することさえあるのです。
さらに厄介なのは症状がでるタイミングで数分後から数日と開きがあり、
気付きにくいので注意してください。
危険なソラニンの摂取量は大人で50㎏の体重の場合、
50mgで症状が現れます。
150~300mg以上摂取すると死亡する場合があります!
危険な部位を無視した場合、危険度は意外と高いのです。
子供の場合はさらに症状がでる摂取量が少なくなるので、
ソラニンを多く含む部位は危険ですので避けるようにしてください。
まとめ
食する機会が多いジャガイモ。
下処理を怠ると非常に危険な食べ物になりかねません。
ジャガイモには毒が含まれていることをちゃんと知り、
適切な処理をおこなってから調理するように注意してください。
ほくほくとして美味しいジャガイモを楽しむために、
特にお子様に安全で美味しく食べてもらうためにも、
しっかりと対策してください。
ジャガイモを安全に美味しく食べる参考になりましたらうれしいです。