和食など日本料理って、よく飾りに葉っぱが使われていますよね。
あの葉っぱは、一体どんな種類なんでしょうか?
懐石料理でも必ず使われている飾りの葉。
今回はその総称や種類をご説明いたします。
和食料理の飾りに使う葉の総称
お刺身の下に敷かれていたり、
天ぷらや和食の前菜などに添えられている飾りの葉。
あの葉は青掻敷(あおかいしき)という総称なんですよ。
日本料理の飾りには、紙掻敷(かみかいしき)と青掻敷の2種類があります。
紙掻敷は文字通り、紙を折ってお皿に敷き、その上に料理をのせていきます。
よく天ぷらなどの下に紙が敷いてあるのを見たこともあるでしょう。
あれが紙掻敷というものなんですよ。
そして、紙ではなく植物の葉を飾る場合は、青掻敷と呼ばれます。
葉ではなく、花を添えることもあるんですよ。
四季折々の植物の葉や花を料理に添えて、
料理に季節感をもたらしてくれる、和食にとって重要な飾りなんです。
確かに、ただ日本食がお皿に盛られているよりも、
青々とした葉が添えられていると、とってもキレイだし、
季節を感じさせますね。
また、青掻敷には、抗菌や殺菌、防腐、防臭効果を持つ植物の葉を使い、
料理の鮮度を保つ役割もあるんです。
お造りやお寿司に青掻敷として添えられている葉は特に、
抗菌などの作用を持つ葉を使っているんだとか。
食べるものじゃないけれど、敷いてあったり飾られている葉って、
とっても大切なものだったんですね。
最近は青掻敷を人工の葉で代用している場合もありますが、
料亭など日本料理店では、青掻敷に新鮮な季節の葉を
使っていることが多いですよ。
和食料理の飾りに使う葉の種類
青掻敷にはどんな種類の葉が使われるんでしょうか?
季節ごとに青掻敷として使われる葉や草花の種類をご紹介していきます。
・春に使われる青掻敷(2~4月の時期に使われる植物)
梅、菜の花、南天、桃の枝、葉山葵(はわさび)、
タケノコの皮、ヤマブキ、ツツジ、山桜、八重桜など。
・夏に使われる青掻敷(5~7月の時期に使われる植物)
ショウブ、よもぎ、若朴葉(わかほおば)、ワラビ、きゅうりの花や葉、
紫陽花、里芋の葉、クマザサ、若モミジ、蓮の葉、朝顔、夕顔、ほおずきなど。
・秋に使われる青掻敷(8~10月の時期に使われる植物)
紅葉、萩、小菊、栗の葉やイガ、栃の葉、桑の葉、すすき、
なでしこ、桔梗、ふじばかま、銀杏の葉、どんぐりの葉、柿の葉など。
・冬に使われる青掻敷(11~1月の時期に使われる植物)
イチョウの葉、冬イチゴの葉、みかんの枝、ヒイラギ、
ヒノキの葉、柳、松葉など。
四季折々で、青掻敷に色々な葉や花、枝を飾るんですよね。
ぜひご家庭でも、おもてなしの際はぜひ、
料理の盛り付けに青掻敷を用いてみてはどうでしょうか?
まとめ
日本料理で飾りに使われる葉は、
青掻敷と呼ばれる飾りで、季節の演出や、
抗菌、殺菌、防腐などの役割を果たします。
青掻敷で季節の植物の葉や枝、花などを飾って使うので、
家庭でもお客様へのおもてなしとして、
センスよく盛り付けてみませんか?